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死にかけログインボーナス
佐藤雛子
喉に真綿が詰まったような、
そんな形容し難い読後感が私は好きだ。
今回の展示会のメインテーマである「フェチズム」。
私は自らの中にあるフェチズムは何かと問いかけた時、
真っ先に浮かんだものはこの感覚だった。
小さな頃から好んでいた物語は、
往々にしてこの感覚を引き出すものだった。
やるせなさ、苦しさ、不快感。
だというのに、なぜか目が離せない。
私はこれを書き起こしたかった。
通りすがった人々のうち、誰かがそれに気がついて、
読んだ時に「もう忘れられない」と感じてしまうもの。
私はこの作品にそんな力を込めるため、
自分の経験をもとに、自分の最も苦しかった瞬間と、
その時に感じた希望を文字にした。
負のエネルギーがもたらす希望の力を、あなたたちに伝えたい。
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