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普通なんか捨ててしまえ。
はたなかみなみ
中高生の頃から、自分には
「フェチズム」と呼べる特別な“好き”がなかった。
他人が夢中になる姿に憧れつつ、自分には個性がないと感じ、それがコンプレックスだった。なぜ“好き”がないのかを考える中で、自分の中の「普通であろうとする規則」を基に、他人の反応を先回りして想像しては、自分の好きを持つことを諦めていた。
しかし、そんなところからはさっさと抜け出した先には、空っぽだった自分に少しずつ個性が滲み出しそれが肉となり、やがて自由な自分として地に立つことができるのではないかと希望を感じた。
その姿はまだぼんやりとしているが、
もがきながらも前へ進んでいる。
今はまだ「好き」と向き合うのが少し居心地の悪い感じがする。
だからこそ、この不安定な心の状態を、空間の“音”でも表現した。
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